武器見本市 幕張メッセを貸さないで

広報企画委員会
武器見本市 幕張メッセを貸さないで
県知事に本契約拒否を申し入れ
 ちば合同労組は5月20日、熊谷俊人・千葉県知事に対し、国際武器見本市に県有施設の幕張メッセを提供しないように申し入れを行いました。
 県は「家具の見本市も武器見本市も同じ」と言っているそうです。しかし、熊谷知事は子どもの前で同じことを言えるのでしょうか?
 これから1年、集会やデモ、署名運動やキャラバン、連続講座などの諸行動を企画します。開催中止を目指して運動を展開します。以下は申入書です。
 来年25年5月21日から23日に幕張メッセで開催予定となっている国際武器見本市DSEIジャパンに対して、千葉県有施設である幕張メッセの貸し出しを行わないように申し入れます。本契約の締結を拒否してください。
 昨年3月に幕張メッセで開催された武器見本市にはイスラエルの軍事企業エルビットシステムズなど250社が参加しました。岸田政権による軍事予算の倍増や敵基地攻撃能力の保有、武器輸出の規制緩和など大軍拡政策の中で、防衛省・自衛隊や外務省、経済産業省など国家ぐるみで支援し、三菱重工やIHIなどの日本企業も多数参加して、アジア最大規模の武器見本市が日本で開催され大盛況となっていることは憂慮に堪えません。
 パレスチナ・ガザ地区に対するジェノサイドの当事者であるイスラエルの軍事企業は「実戦で効果を上げている」とドローンなどの最新鋭兵器をセールスしています。現在進行形のウクライナ戦争やガザ虐殺が行われている中で開催される武器見本市を私たちは断じて見過ごすことはできません。
 ウクライナ戦争やガザ戦争をはじめ世界中で戦争や内戦が増加し、近年、世界各国の軍事予算が倍増し、徴兵制復活などの動きが強まっています。ウクライナやガザでは米国などによる武器供与が戦火を拡大し、多数の人びとの生命を奪い、難民を生み出しています。ドローンなどの最新鋭の兵器が人びとを残酷に殺しています。
 火薬の発明、戦車や機関銃、戦車や爆撃機などの新兵器は戦争を変え、犠牲者数を飛躍的に増加させました。とりわけ核兵器の開発は人類滅亡の危機をもたらしました。私たちの生きる現代世界において、人の意思を介さないAI搭載型ドローンなど第3次世界大戦さえ惹起しかねない軍事技術開発が加速し、軍産複合体が世界を飲み込もうとしています。私たちは重大な歴史の岐路に立っています。
 明治以来、千葉県には軍事施設が多数つくられ軍都として発展しました。日中戦争において南京や上海に無差別爆撃を行ったのは木更津の航空部隊でした。世界初の渡洋爆撃(都市戦略爆撃)は核兵器の開発と使用にまで行き着きました。千葉県は陸軍習志野学校の毒ガスや731部隊の細菌兵器などの歴史も持っています。
 千葉県が県有施設である幕張メッセを貸し出して武器見本市に協力することは、過去の戦争の歴史の反省と教訓を踏みにじり、そしてガザ虐殺やウクライナ戦争を容認し、将来の戦争に道を開くものです。あらためて幕張メッセを武器見本市に使わせないよう強く申し入れます。
ちば合同労組ニュース 第167号 2024年06月1日発行より
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